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2006年6月29日 (木)

パートタイマーの社会保険適用拡大

(NIKKEI NETより引用)

<b>厚生年金・健保、パートの加入基準緩和・厚労省検討</b>

 厚生労働省は企業に対し、正社員並みに働いているパート社員の待遇改善を義務付ける方向で検討に入った。より多くのパート社員を厚生年金や勤め先の健康保険に加入させるよう条件を見直す。正社員並みの長時間労働や責任を課している場合は、賃金などで同等の待遇を求める方針で、パートタイム労働法など関連法を改正する。パートへの切り替えで人件費を削減してきた企業は負担増になり、調整は難航も予想される。

 厚労省は今秋から労使代表で組織する労働政策審議会(厚労相の諮問機関)などで協議。来年の通常国会に関連法の改正案を提出したい考えだ。

(引用ここまで)

具体的には、パートタイマーの社会保険加入条件は正社員の4分の3以上の労働時間、つまりフルタイムかそれに近い場合しか対象にならなかったのが、これを2分の1以上に緩和することを検討するようです。これによって、2005年時点で1260万人がパートタイマーとして働いているうちで380万人が現時点での社会保険適用対象者だったのが、緩和後は新たに300万人以上が対象になるようです。

パートタイマーは大きく分けて2種類に分類できると思います。

(1)扶養控除内で働いている方
(2)事実上のフルタイム労働者

(2)については可能であれば社会保険に積極的に入れるべきでしょう。そうすることによってパートタイマーでも社会保障の手厚い保護が受けられるわけですから、パートタイマーも安心して仕事ができるし、かつモチベーションも上がることは間違いないでしょう。

問題となるのは(1)の場合で、基準を緩和すると当然その分だけ人件費が増えます。日本経団連は実際にネガティブな反応を示しているし、(1)の対象者にとっても、あまり多くない給料から社会保険料を差し引かれるのはちょっと・・・、という反応がおそらく出てくるでしょう。実際には労働政策審議会での話し合い待ちになりますが、実際に法改正がなされるのかは興味のあるところです。

なお、労働政策審議会(及びその分科会)ですが、傍聴が可能なようです。この件における審議会の審議は秋に行われますから、基本的には全く縁のない霞ヶ関の官庁に入れる機会は滅多にないと思いますので時間の都合がつけば行ってみようと思います

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2006年6月13日 (火)

残業時間増で休日増加

(NIKKEI NETより引用)

<b>残業40時間超で休日追加・労働ルール改革、厚労省素案</b>

 労働時間規制の見直しなど厚生労働省が検討中の労働ルール改革の素案が明らかになった。残業が月40時間を超す従業員の休日を1日増やしたり、契約期間が一定以上経過した派遣社員・パートの正社員への登用を企業に義務付けるのが柱。少子化の背景にあるとされる長時間労働や低賃金で不安定な雇用を解消するには、雇用規制の強化が必要と判断した。

 素案は13日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に示す。厚労省は雇用の多様化に合わせて働き方に関する規制・制度を大幅に見直す検討に入っており、審議会で了承が得られれば2007年の通常国会に提出予定の労働基準法改正案などに盛り込む方針。ただ負担が増える企業の反発は必至で、今後の調整は難航する公算が大きい。

(引用ここまで)

残業関係に絞れば

・残業時間が月40時間超-1日、75時間超-2日の休日追加
・月30時間超の残業における賃金割増率を25%→50%へ引き上げ、ただし有給休暇への選択も検討

といったことが検討され、将来の労働基準法に盛り込まれるかもしれません。その他のことも含めて企業側の負担は間違いなく増えるため、当然反発するでしょうが、なぜこういったことが検討されるに至ったのかということを理解している企業はどれだけあるのか、と疑問に思います。

2日前にも書いたように、残業がなくなるということは基本的にはありえませんが、その時間をできるだけ少なくするように努力することは可能です。結局、暗黙の了解的なことで長時間残業することを直接的にではなくても強要する(ように思える)企業側と、表向きは自主的ではあるけれど実態的には強要されている(ように思える)労働者側の残業に対する意識の問題になってくると思います。

労働者側は残業をしたくない、企業側は残業させたいという対立は今後も消えることはありませんから、そこをどうやって落とし所を見つけていくかということを労使双方で考えてほしいし、とくに経営者がそのための強い意識を持ってほしいと思います。法(案)で規制する=反発するという考えでは、絶対に解決しないと思います。

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2006年6月11日 (日)

割増賃金の引き上げで残業の抑制はできるのか?

(YOMIURI ONLINEより引用)

<b>残業の抑制に「割増賃金」最低基準を引き上げへ</b>

 政府は10日、一定時間以上の残業に対する割増賃金の最低基準を引き上げる方針を固めた。現行の25%を40%程度にすることを検討している。

 賃金の増加が残業の抑制につながり、労働条件の改善となることを狙っている。早ければ、来年の通常国会に労働基準法改正案を提出する考えだ。

 同法は、「1日8時間または週40時間を超えた労働」を残業とし、通常勤務より少なくとも25%割り増しした賃金を支払うよう規定している。しかし、米国では50%の割増賃金を義務づけており、欧米より低い割増率については、「企業が安易に残業を命じる状況を招き、過労死がなくならない原因ともなっている」と見直しを求める声が出ている。

 政府は同法改正で、一定時間までは25%の割増率を維持し、それを超える長時間残業には40%程度を適用する「2段階方式」を採用する考えだ。残業の合計が月35時間を超えたところから割増率を引き上げる案が浮上している。一定時間以上の残業をした労働者に、それに見合った休日を与えることを義務づける制度の創設も検討している。

 政府は、この法改正が少子化対策の効果も持つと見込んでいる。残業が減れば、男性の育児参加の機会が増えることなどが期待できるからだ。6月中にまとめる新たな少子化対策にも、「長時間労働を抑制するための労働基準法の改正」を盛り込む方針だ。

 ただ、経済界は「高い残業代を狙った必要のない残業がかえって増える恐れもある」と反発している。割増賃金を払わない、違法なサービス残業の増加につながるとする指摘も出ている。

(引用ここまで)

正直言って、割増賃金の率を上げたからといって残業自体が減るとは考えられません。残業自体がなくなるということも常識的に考えればありえないことだと思いますが、労使双方が知恵を出していかにして残業の時間を少なくするかを考えることがより重要だと思います。当然蔓延っているサービス残業対策にもなると思います。

引用記事の経済界のコメントがあまりにも的外れなことについてがっかりしています。「長時間の残業を強いているのは貴方達でしょ?」とツッコミをいれたくなる、そもそもなぜ残業せざるを得ないかということを全く理解していないコメントだと思います。定時で終わる仕事の量ではないからその仕事を済ませるために残業するのであって、一部ではあるでしょうが、残業代目当てで残業するという意識はあまりないものと思っています。

残業時間の削減についてはおそらく永久のテーマになると思いますが、お金で片付くのか、それとも知恵を絞ることで片付くのかはわかりませんが、放置するとサービス残業がなおさら蔓延ることになり、労使双方にとっていい結果にはつながらないことを理解して欲しいと思います。

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2006年6月 6日 (火)

雇用保険料が引き下げられるようです

(NIKKEI NETより引用)

雇用保険料、07年度引き下げへ・厚労省方針

 厚生労働省は雇用保険の保険料を2007年度から引き下げる方針を固めた。景気回復で失業手当の受給者が減り、雇用保険の財政状態が好転したためだ。現在は失業手当の保険料として給料の1.6%を労使で半分ずつ負担しているが、0.2ポイントの引き下げを軸に調整し、上積みも検討する。保険料の軽減は年間2500億円を超す。景気回復による安全網の縮小が、企業や家計の負担減につながることになる。

 有識者や労使代表で構成する労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で調整し、12月をめどに正式決定する。保険料引き下げは1993年度(0.1ポイント)以来、14年ぶり。94年度以降、雇用情勢の悪化で失業手当の受給者数が急増。雇用保険の収支は赤字が続き、02、03年度に保険料率を合わせて0.4ポイント分引き上げた。景気回復で財政状態が好転したため、来年度に保険料を引き下げられると判断した。

(引用ここまで)

上記引用記事の通り、数年前は雇用保険の積立金自体がなくなってしまうのではないかと言われており、そのために保険料率を引き上げることになったことを考えると、失業等給付が減少すれば当然積立金はプールされるわけですから、「じゃあ保険料率を引き下げよう」という流れには自然となってくるのでしょう。

今年度からはほとんど(全てではない)の業種で労災保険の保険料率も下がりましたから、来年度の雇用保険料率も下がることによって各企業や団体等にとっても財政的・資金繰りをするにあたっては非常に助かるものと思われます。

ただし、本当に「景気回復」と実感している方はどれだけいるのでしょうか?考えている以上には多くはないと思われます。意外に保険料率を引き下げた途端に離職者が増える=失業等給付の受給者が増えるという危険性はないとはいえないと思うので、保険料の引き下げについては大いに歓迎しますが、財政のバランスをしっかりとってもらいたいものです。

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2006年6月 3日 (土)

合計特殊出生率の更なる低下

(NIKKEI NET 6/1付より引用)

出生率「1.25」少子化が加速、将来人口を下方修正へ

 厚生労働省が1日発表した2005年の人口動態統計(概数)によると、1人の女性が生涯に産むと推定される子どもの数を表す合計特殊出生率は1.25となった。04年の1.29を大幅に下回り、5年連続で過去最低を更新した。政府は年金制度を維持するために1.39への回復を前提にしているが、差が一段と開いた。厚労省は月内に年金制度の設計などに使う将来推計人口の下方修正に乗り出す方針を決めた。「100年安心」を掲げて改革した年金など、社会保障の見直しが避けられない。

 日本の出生率は1975年に2.00を下回って以降、ほぼ一貫して低下している。今回の1.25は04年の1.29から0.04ポイントの低下。子どもの出生数は前年より4万8000人減の106万3000人で過去最少の水準だ。死亡数が出生数を2万1000人上回り、1899年に調査を始めて以来初めて日本人の人口が自然減となった。

(引用ここまで)

最近の年金改革は、確か合計特殊出生率が上記のとおり1.39が維持されることが前提としてなされたはずですが、上記のように04年は1.29に下がったということで批判を浴びた記憶があります。それがさらに下がっているのですから1.39を前提にした年金改革は画餅になっていき、更なる保険料負担増=年金額削減といったことにもなりかねません。

また、この傾向から当然人口減の社会になっていくことになりますが、人口減となると当然「働く人の人口」も減っていくことになります。いわゆる「団塊世代」いわれている人が一斉に離職する2007年問題に向けてあの手この手を使って(雇用延長等)労働力の確保に動いていますが、人口減少社会になるとこのような手も限界になっていくのでは、という不安も出てくるのではないかと思います。

政府側も育児休業等に対する助成金を拡充して何とかして人口減少を食い止めようと知恵を絞っていますが、これが会社レベルになると日経新聞の特集記事「サラリーマン」で書かれるように育児休業等について非常にネガティブになるところが多い(全てではない)ので、これも困ったところです。ある意味人口減少を助長していることになりますから。

これまでにも散々言われてきたこととは思いますが、今のうちに的確な対策をとっておかないと日本の人口は右肩下がりになっていきます。政府側がさらに知恵を出していくのは当然ですが、一般の我々も政府側に丸投げせずに知恵を出していくことが必要ではないかと思います。

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